いままで説明しなかった気になることを少しまとめます。
下図のコード進行をみてください。
G7 ーA♭maj7 : Ⅴ7-♭Ⅵmaj7(同主調のⅥへ進行)Ⅰ以外に進行することをdeceptive cadenceという。
♭Ⅵに進行することで大きくサウンドが変わります。ある曲は、この♭Ⅵのまま終わるものもある。
次に
A♭maj7 ー D♭maj7 ーC :A♭ ー D♭という5度進行。
D♭maj7は、Sm(サブドミナント・マイナー)に属するコード。クラッシックでも古くから知られる。(ナポリのコード)
当たり前に使われるコードや進行
いままでのような理論的ではなく当たり前に使用されているもの。自分の耳でチェックして使ってみてください。良いと思ったら使いましょう。
●F/Gというコード。アメリカンポップスでは度々出てきます。
●Am/Dというサウンド。E,W&Fやジャズでは多く出会います。
●マイナーの曲の最後の最後のエンディングのコードが、「メジャー」になる。この手法は、マイナーできた気分を一新する。。クラシックでも古くからある手法。(ピカルディ―の3度)
●ブルースらしいエンディング・コード #9th
下のようなコードを最後に。
コード構成音の省略と重複
・省略(オミット)
コード構成音=トライアド、付加音、テンションとなると、ギターやピアノでコードを弾くときや、アレンジ上で、時としてどれかの音を省略(omit)する必要が出てきます。
→真っ先にオミットする音は、第5音です。
第3音は一番重要です。これがあるからメジャーコードかマイナーコードを決定している。(sus4は当然除く話です。)と言いながら、クラシック名曲でも第3音省略の和音を見ます。これが創作ということ。
付加音やテンションに該当する音。例、7thといいながら、7thが無いのはあり得ない。
・重複
和声法では、第3音や第7音の重複は避けると、教えます。
(もちろんユニゾンはアリです。)
バンドでのセンスとしては・・・
メロディーとベースの関係に配慮します。
(※ただし、アレンジのアイデアであれば、ユニゾンはアリです。)
また、メロディーが、短い音符の経過句などでは気にする必要はありません。
不協和音、クラスター
和声法では何を教えるか。それは、安定した音楽を教える。しかし、実際音楽を作るときは、安定ばかりでは成立しない。不協和音(どこから不協和音というか定義はない。)やクラスター(音の塊)はどこのページを見ても出てこない。例えば、げんこつでピアノの鍵盤をたたくとか。
1900年をすぎると調性の崩壊という時代を迎えることとなる。
ジャズでは、1960年ころから、モードというドリアン(ドリア調)とか、長調短調以外の音楽が盛んになる。
長調短調ではないので、本来、調号やコードを書くものではないが、わかりやすくするため調号を書いたり、似せたコードを表記したりするものも多い。(余談)
アンティシぺーション Anticipation
下の譜例のように、後のコードの音が、半拍前に飛び出したりすることをアンティシぺーションという。
次は、ベースラインの作り方を説明します。→次へ