楽曲の構成について研究しよう
作曲しようとするとき、まず基本的なイメージを具体的に決めることが多い。
(例)夏の海、さわやかな風に乗って・・・リズムは、・・・・・
次に、全体構成が大まかに思い浮かぶ。
構成を決める上で、作詞が出来上がっていれば、重要な前提となる。
ここでは、楽曲の構成法について研究する。
その前に
●ブルースBlues という音楽
楽曲の構成といえば、Blues (ブルース)というものがあり、これ自体が楽曲の形式(構成)である。
まずBlues 形式について、説明しておく。
Blues は、通常12小節で構成される。
コードの構成は決まっており、特徴は下図のとおり。(Cブルース)
5小節目にⅣ度。9小節目にくるⅤ度のコードが特徴的である。
Ⅰ、Ⅳにも 7thコードが使われる点も大きな特徴。
(この進行で、エイト・ビートで演奏すると、ロックンロールになる。)
ブルースのコード進行は、上記を基本に細かな変化を見せることも多い。(例。下図)
メロディーの点においても、Blues は特徴的である。
そのもとになるのは、Blues スケールという音がベースになっており、
よく知られたブルー・ノート(♭3、♭5、♭7)を含んでいる。
そのため、
上記のコード進行をバックに、メロディーは、マイナー調になるということもありで、独特の雰囲気を持つものである。
(具体例としては、上記コード進行で、Cマイナー・ペンタトニックで演奏してみるとよい。)
Blues を知れば知るほど音楽の自由性というものを感じざるを得ない。
Bluesyブルージーという言葉があるが、ブルース以外の曲でもブルー・ノートを使うことも多い。
(下図♭3)
ぐっとブルースぽい雰囲気に変わる。
さて、楽曲の構成に話をもどします
次の例(図の右側。「最も単純な例」)を見てみる。
・イントロ
・Aの部分
①aパターン(Aメロ8小節)+基本aの繰り返しa'(8小節)の16小節。
または
②aパターン(8小節)+aとは違うbパターン(Bメロ8小節)の16小節。
→ここでは①を使用。
・サビは、
①sパターン(8小節)+後半s'(8小節)の16小節
②sパターン(8小節)+後半bまたはa'(8小節)の16小節(ここではAメロを持って来る)
→ここでは②を使用。
※サビを転調させる場合(後記)、途中からもとのキーに戻るためのコード進行を作ること。
以上ワンコーラス(32小節)
・ギターの間奏8小節(キーは何にするか検討。最後は、サビに進行するコードが必要。)
・サビに戻り16小節
・コーダ(エンディング、アウトロとも言う)
以上で、歌は、1コーラス半(1.5)
左側の図は、いろんな構成の選択肢(Cメロを含む)を書いたものである。
小節数は、特に固定的なものではない。
実際、構成の長さは、演奏時間の長さに比例する。この点も検討する条件となる。
(余談)著作権料配分の観点から、古くは多くの楽曲の演奏時間を5分以内とした。
当然サビは、Aとは違う盛り上がるパターンを書かなければならない。
(リズムを変えることも検討事項)
さて、コード進行の点からの検討事項は、
サビで「転調」するかどうかという点である。しないのも選択の内。
●転調する場合
最初のキーがCメジャー
サビを転調する→例 A♭とかFとか
キーの選び方としては、もちろん自由でよいが、Cから見て近いキーは、下図の通りであり、これらに転調するのがスムースである。
転調において、コード進行の作り方としては、
・どんなキーにでも進めるチカラ
・元のキーにもどるチカラ
が必要である。
(例)CからA♭へ転調→Cへ戻る例